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外国為替証拠金取引(FX)業者の格付見直し結果 ニュースリリース | 日本格付研究所 JCR 17d0499 1

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Academic year: 2018

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17- D- 0499 2017 年 9 月 11 日 株式会社日本格付研究所(J C R)は、以下のとおり信用格付の結果を公表します。

外国為替証拠金取引(

F X )

業者の

格付見直し

結果

発行体 証券コード 長期発行体格付 見通し

セントラル短資 F X 株式会社 − 【見通し変更】 BBB 安定的 → ネガティブ

発行体 証券コード 短期発行体格付

株式会社マネーパートナーズ グループ

8732 【据置】 J - 3

格付の

視点

1.格付見直しの概要

外国為替証拠金取引(F X 取引)を専業とする外国為替証拠金取引業者(F X 業者)2社(セントラル短資 F X 、 マネーパートナーズグループ、以下格付公表先2 社)の格付を見直し、いずれも据え置きとしたが、セントラル 短資 F Xの長期発行体格付については見通しを「ネガティブ」とした。

2 社のいずれについても、一定の事業基盤、健全な資産内容と財務基盤が格付を支える要素となっている一方、 市況産業という性格と厳しい競合環境が収益の変動性を高めていること、システムにかかるオペレーショナルリ スクが存在することなどが、格付を制約している。セントラル短資 F X については、足元でみられる損益の低迷 が長引く可能性があること、および親会社(セントラル短資、長期発行体格付「A - / 安定的」)にとり当社が重要 な子会社であることに変わりはないものの利益などでの貢献度が低下していることが、見通しネガティブの背景 となっている。

2.足元の市場動向・業者動向

F X 取 引の市 場取引 高には、 為替相 場の変 動が大き い場 合には 膨らみ 、小さい 場合 は縮小 する傾 向がある 。 17/ 3 期においては英国の E U 離脱を決めた国民投票(Brexit)や米国大統領選挙などのイベントが相場のボラテ ィリティを一時的に高めたものの、通期でみれば為替相場の変動は総じて低調であった。17/ 3 期の F X 店頭取引 の市場取引高は前期の5, 524兆円から減少し、5, 000兆円を下回った。18/ 3期に入っても取引高の低迷は続き、 このため F X業者の業績は総じて軟調に推移している。

長年にわたりF X 業者の業績を圧迫してきた価格競争は終息しておらず、1取引通貨当りの利益率に対する低 下圧力が依然かかり続けている。新興業者が低スプレッドで顧客数、取引高を伸ばす中、格付公表先2 社を含む 既存の業者も、顧客基盤維持のためスプレッド縮小による対抗をここ数年余儀なくされてきた。最近では新興大 手業者の一部にスプレッド拡大の動きがみられる一方、高金利通貨を中心にスプレッドの縮小に踏み切る業者も 散見され、価格競争の終息が見通せる状況とはまだ言えない。また、顧客獲得のための広告宣伝費、安定した取 引維持のためのシステムコストが相応に必要であることは、F X業者の損益を圧迫している。

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リスクヘッジのために行う反対取引(カバー取引)にかかる環境変化には注意が必要である。15年以降の一時期、 カバー先が F X 業者に対し、証拠金率(カバー取引額に対する必要証拠金の割合)の引き上げや、スプレッドの 拡大など、取引条件を厳しくする動きをみせたことがあった。カバー先ではスイスフランショックやBrexitなど の突発イベントが相次いだことや、新興国情勢が不安定化していることなどを受け、為替変動リスクへのバッフ ァーを厚くする方向へと取引条件を見直したものとみられる。F X 業者にとり証拠金率引き上げは必要資金調達 額の増大を、カバースプレッドの拡大は利幅の縮小を意味する。格付公表先2 社ではこのような動きの影響は少 なく、業界全体でみても取引条件厳格化は足元では一服しているもようであるが、為替変動が高まる局面ではカ バー取引条件の悪化が再びみられるかもしれず、J C R では引き続きその動向に注意していく。

3.市況産業としての性格

F X 業者については、市況産業という性格と厳しい競合環境が、収益の変動性を高めるものとして格付を制約 する要素となっている。ある程度コンスタントに取引する投資家もみられるとはいえ、F X の取引高は為替相場 の水準やボラティリティに左右されやすい。また、年々減少傾向にはあるものの依然として業者数が多く、もと もと商品・サービスの差別化が難しいことから、スプレッド縮小競争が生じやすい。F X 投資家のスプレッドへ の感応度は高く、取引高でみた業界内シェアの大きな変動が今後も起こりうることを格付には織り込む必要があ る。

4.リスク管理

為替リスクや顧客の信用リスクについては、業界全体で総じてみれば、意識が高まりつつあるもようである。 17/ 3 期には、F X 業者共通のシナリオに基づいたストレステストを継続的に実施すべきことが、自主規制団体の ルールで定められた。また、もともと、これらのリスクは格付公表先2 社においては従前から抑制されており、 これらのリスクに由来する費用が利益を圧迫する懸念は小さいと考えられる。

為替リスクは、顧客注文を受けてカバー取引を行う仕組みをとることで抑制している。複数の金融機関と取引 契約を結ぶことによって、安定的なカバー取引を可能にしている。顧客の注文動向によっては自己ポジションを 形成するが、ディーラーごとにポジション限度を設定したり一定時間ごとのポジション解消を義務付けたりする などして、リスクを抑制している。資本対比の為替リスク量は非常に限定的である。もっとも、最近は収益確保 のためカバー取引の効率化を目指す中で、従来よりもポジションの形成を一定の範囲内ながら積極的に許容する 動きが一部にみられる。現状ではポジションは社内で設定された限度内で管理され、目立った損失はこれまで発 生していないが、収益を追求する中で適切なリスク管理が維持できるか引き続き注視していく必要がある。

顧客の信用リスクについては、マージンコールや強制ロスカット方式を採用することで抑制されており、顧客 からの預り証拠金を大きく超えるような貸倒損失は発生していない。たとえば、16年 6月の Brexit の際には、 多額の貸倒損失発生のリスクがあったものの、格付公表先2 社については顧客へのリスク周知などに努めた結果、 損失発生はきわめて少なかった。

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各社の

格付事由

セントラル短資 F X

【見通し変更】

長期発行体格付 BBB

格付の見通し 安定的 → ネガティブ

預り証拠金残高などでみた事業基盤は業界で上位クラス。資本水準も比較的高い。中長期的な視点で取引す る顧客が比較的多く、口座数や証拠金残高の割には取引高が少ないところ、高金利通貨取引への注力、BtoB 取 引やカバー取引システムの最適化の追求などによりこれまで黒字を維持してきた。しかし、17/ 3 期においては 経費抑制に努めたものの営業損失を計上することとなった。ドル/ 円など主要通貨ペアの取引ニーズが低調であ ったこと、新興国情勢の悪化で高金利通貨の取引が低迷しスワップ収益が減ったこと、BtoB 取引が減少したこ となどが要因である。収益構造改善のために矢継ぎ早に打ち出してきたシステムトレード、インターバンク直 結型商品、BtoB 向けの顧客取引仲介型のプラットフォームなどの新商品・サービスの収益貢献は、まだ限定的 なものにとどまっている。17/ 3 期の減収は構造的な要因によるところが大きいと J C R は考えており、短期的な 収益回復は厳しい状況にある。一層の経費削減などの対策が見込まれる中でも営業損失が継続する可能性は低 くない。もっとも、仮に現状程度の最終赤字を 3 期連続で計上したとしても純資産はこれを十分吸収できる。 また、親会社からの支援も期待できる。これらの要素を踏まえると当社の収益構造改善の進捗を見きわめる余 地は残されていると J C R は考え、格付を据置とした。一方、格付の見通しはネガティブとした。これは、業績 低迷が長引く可能性があること、および親会社にとり当社が重要な子会社であることに変わりはないものの利 益などでの貢献度が低下していることを踏まえたものである。

マネーパートナーズグループ

【据置】

短期発行体格付 J−3

独立系の持株会社であり、F X 取引は中核子会社であるマネーパートナーズ(MP)が手掛ける。連結ベース では、MP の資産が大宗を占め、MP との収益連動性もきわめて高いことから、当社の格付には業界トップクラ スの事業基盤を有する MP の信用力を強く反映させている。これまでのカバー取引手法の改善による取引当た りの収益性向上、経費構造の改善などにより、市況悪化に対する MP の損益の耐性は比較的高い。17/ 3 期にお いても事業環境が厳しい中で、トップライン収益の水準を維持した。広告宣伝費の増加などから営業利益は若 干減少したものの、利益水準の大幅な低下はみられない。グループ連結ベースの資本水準も良好である。現在 は、F X 口座から外貨で口座入金できるカードの発行や外貨両替など、外為の実需に関連するサービスを強化 している。また、仮想通貨取扱業者との提携によるビットコインの入金・決済サービスを開始した。これら新 サービスの収益への寄与度はまだ小さいものの、顧客基盤は広がりつつある。特に注力しているカードの申込 数は順調に増加し、手数料収入も徐々に伸びている。次期システム開発のコストが一時的に収益を圧迫すると みられるが、現状程度の収益力は当面維持されるものと J C R は考えている。

(担当)炭谷 健志・松澤 弘太

格付対象

発行体:セントラル短資 F X 株式会社 【見通し変更】

対象 格付 見通し

長期発行体格付 BBB ネガティブ

発行体:株式会社マネーパートナーズグループ 【据置】

対象 格付

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格付提供方針に基づくその他開示事項

1. 信用格付を付与した年月日:2017 年 9 月 6 日

2. 信用格付の付与について代表して責任を有する者:松村 省三 主任格付アナリスト:炭谷 健志

3. 評価の前提・等級基準:

評価の前提および等級基準は、J C R のホームページ(http:/ / www. jcr. co. jp/ )の「格付関連情報」に「信用格付の 種類と記号の定義」(2014 年 1 月 6 日)として掲載している。

4. 信用格付の付与にかかる方法の概要:

本件信用格付の付与にかかる方法の概要は、J C R のホームページ(http:/ / www. jcr. co. jp/ )の「格付関連情報」に、 「コーポレート等の信用格付方法」(2014 年 11 月 7 日)、「持株会社の格付方法」(2015 年 1 月 26 日)、「親子関係に ある子会社の格付け」(2007 年 12 月 14 日)として掲載している。

5. 格付関係者:

(発行体・債務者等) セントラル短資 F X株式会社

株式会社マネーパートナーズグループ

6. 本件信用格付の前提・意義・限界:

本件信用格付は、格付対象となる債務について約定通り履行される確実性の程度を等級をもって示すものである。 本件信用格付は、債務履行の確実性の程度に関しての J C R の現時点での総合的な意見の表明であり、当該確実性 の程度を完全に表示しているものではない。また、本件信用格付は、デフォルト率や損失の程度を予想するもので はない。本件信用格付の評価の対象には、価格変動リスクや市場流動性リスクなど、債務履行の確実性の程度以外 の事項は含まれない。

本件信用格付は、格付対象の発行体の業績、規制などを含む業界環境などの変化に伴い見直され、変動する。ま た、本件信用格付の付与にあたり利用した情報は、J C R が格付対象の発行体および正確で信頼すべき情報源から入 手したものであるが、当該情報には、人為的、機械的またはその他の理由により誤りが存在する可能性がある。

7. 本件信用格付に利用した主要な情報の概要および提供者: ・ 格付関係者が提供した監査済財務諸表

・ 格付関係者が提供した業績、経営方針などに関する資料および説明

8. 利用した主要な情報の品質を確保するために講じられた措置の概要:

J C R は、信用格付の審査の基礎をなす情報の品質確保についての方針を定めている。本件信用格付においては、 独立監査人による監査、発行体もしくは中立的な機関による対外公表、または担当格付アナリストによる検証など、 当該方針が求める要件を満たした情報を、審査の基礎をなす情報として利用した。

9. J C R に対して直近 1 年以内に講じられた監督上の措置:なし

■留意事項

本文書に記載された情報は、J C Rが、発行体および正確で信頼すべき情報源から入手したものです。ただし、当該情報には、人為的、機械的、また

はその他の事由による誤りが存在する可能性があります。したがって、J C Rは、明示的であると黙示的であるとを問わず、当該情報の正確性、結果、

的確性、適時性、完全性、市場性、特定の目的への適合性について、一切表明保証するものではなく、また、J C Rは、当該情報の誤り、遺漏、また

は当該情報を使用した結果について、一切責任を負いません。J C R は、いかなる状況においても、当該情報のあらゆる使用から生じうる、機会損失、

金銭的損失を含むあらゆる種類の、特別損害、間接損害、付随的損害、派生的損害について、契約責任、不法行為責任、無過失責任その他責任原因

のいかんを問わず、また、当該損害が予見可能であると予見不可能であるとを問わず、一切責任を負いません。また、J C Rの格付は意見の表明であ

って、事実の表明ではなく、信用リスクの判断や個別の債券、コマーシャルペーパー等の購入、売却、保有の意思決定に関して何らの推奨をするも

のでもありません。J C Rの格付は、情報の変更、情報の不足その他の事由により変更、中断、または撤回されることがあります。格付は原則として

発行体より手数料をいただいて行っております。J C Rの格付データを含め、本文書に係る一切の権利は、J C Rが保有しています。J C Rの格付データ

を含め、本文書の一部または全部を問わず、J C R に無断で複製、翻案、改変等をすることは禁じられています。

■NR S R O 登録状況

J C R は、米国証券取引委員会の定める NRSRO(Nationally Recognized Statistical Rating Organization)の 5 つの信用格付クラスのうち、以下の 4 クラス

に登録しています。(1)金融機関、ブローカー・ディーラー、(2)保険会社、(3)一般事業法人、(4)政府・地方自治体。米国証券取引委員会規則 17g- 7(a)

項に基づく開示の対象となる場合、当該開示は J C R のホームページ(http: / / www.jcr. co. jp/ en/ )に掲載されるニュースリリースに添付しています。

■ 本件に関するお問い合わせ先

情報サービス部 T E L :03- 3544- 7013 F A X :03- 3544- 7026

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